固定資産税 倍率法の計算方法
ここでは、固定資産税の倍率法の計算方法について説明します。
正しい計算方法を知らない人も多いので、ここで正確な計算方法を確認してください。
順に説明します。
1.そもそも固定資産税とは
●固定資産税とは、土地や家屋などにかかる地方税です。毎年1月1日時点の土地や家屋の所有者に対して市町村が課税します。東京都23区の場合は、都が代わりに徴収します。何か不明点等がある場合の問い合わせ窓口は、市町村役場(東京都は、都税事務所)です。
●納税額は、固定資産の時価にあたる評価額をもとに計算されます。評価額は総務相が定める評価基準に基づき決められることになっています。地価などの実態に合わせるため土地や家屋の評価額は3年ごとに見直されます。
●具体的な納税額は、固定資産税の納付書に明細書をご覧ください。納付書は、不動産の所有者宛に、毎年5月くらい(市町村によって多少時期は違います)に市町村の税務課等(東京都の場合は、都税事務所)から郵送されます。
2.固定資産税の倍率から求める方法とは
専門家のあいだでは、「公租公課倍率法(こうそこうかばいりつほう)」と呼ばれることがあります。
この場合の公租公課とは、固定資産税と都市計画税のことを指します。両者の頭文字をとり、「固都税(ことぜい)」とも言います。固定資産税「等」と言われる場合の「等」には、通常、都市計画税が含まれます。
3.理論的根拠
この手法は、地代・借地料と固定資産税との間には、一定の相関関係があるだろうという点に着目していることが理論的根拠となっています。
4.計算に必要な書類
計算に必要な書類は、以下2点です。
●直近の固定資産税の納付書
●土地賃貸借契約又は地代の金額がわかる資料(通帳など)
上記の納付書に添付している明細書から、お調べになりたい宅地の固定資産税相当額(円)と都市計画税相当額(円)の金額を見つけてください。
計算のベースは、この『固定資産税相当額(円)と都市計画税相当額(円)の合計額(年税額)』になります。
5.計算式
この合計額は、年税額です。12ケ月で割り算することで月額あたりの税額を計算します。
この月額あたりの税額に一定の倍数を乗じたものが月額地代の目安となります。
計算式は下記のとおりです。
計算式:(年税額÷12ケ月)× 倍数(2とか3の数字)=【月額地代の目安?】
6.具体的な計算例
具体例を示します。
●実際に納付する合計額(年税額) 70,000 円
●地代・借地料の相場を示す倍率を2.5 倍(倍率は仮定)
上記を前提にすると、
月額地代は、14,580 円となります。
(計算式) 70,000 円 × 2.5 倍 ÷ 12 ケ月 ≒ 14,580 円
この計算結果(14,580円)と現行の地代を比較します。
7.計算の注意点
●計算のベースは、あくまで納税額です。
●減税措置があれば、それを考慮した後の納付する税金の実額です。
以上、固定資産税の倍率法の計算方法について説明しました。
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