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アーカイブ»7月»2009

時事NET vol.4「更新料は『無効』」

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 京都地裁において、賃貸マンションの更新料は「無効」との判決が出されました。
 京都地裁辻本裁判長によると
 「(契約継続時に支払う更新料の契約条項は)借主の利益を一方的に害するもので
 消費者契約法に反し無効」
 とのこと。

 裁判の経緯を簡単に説明すると以下の通りです。


 原告は、京都市下京区のマンション1室を借りる契約を結び、契約期間2年経過後、
 家賃2か月分の更新料を支払って更新したが、2ヶ月で解約。
 原告は更新料に係る契約条項が
 「借主には賃料の支払い義務しかないのに、正当な理由も無く費用負担を強いるものだ」
 として提訴。

 一方、家主は、
 「更新料は家賃を補充する性質がある」
 「更新料は更新を拒絶する権利を放棄する対価でもある」
 と主張し、反論。
 判決は、
 「使用期間の長短に関わらず支払わなければならない更新料を
 賃料の一部とは評価できない」

 と判断し、原告の主張を全面的に認めた。

 首都圏では更新料の授受が慣行化しており、今回の判決内容は不動産業界及び
 賃貸マンションを経営する家主にはセンセーショナルなものとなりました。
 但し、判決内では
 「趣旨が不明瞭で(全国的に)更新料が慣習化しているとも認められない」
 との見解が示されており、今後首都圏で同様の訴訟があれば、異なる判決が出される
 可能性もあります。

 そもそも裁判は各事案ごとに個別的に判断するため、今回の訴訟に関しても、
 原告は更新後2ヶ月で解約しており、この点が考慮されている可能性もあります。
 また、京都地裁と大津地裁が同様の訴訟について、
 「更新料は賃料の補充であり、契約条項は有効」
 との判断を下し、現在も両訴訟はともに大阪高裁にて係争中です。
 まずは今後の高裁・最高裁における上級審判決に注目したいところです。
 尚、同裁判長によると、
 敷引に関する特約についても、「物件劣化の対価」などとする家主側の主張について
 「自然劣化の費用は賃料に含ませて回収すべき」
 として無効との見解を示しています。


慣習「合理性なし」 家主側「不当だ」…更新料無効判決 - 7月24日
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20090724-OYO1T00551.htm?from=top

マンション更新料返還請求訴訟:「賃料でなく無効」更新料返還を命令 - 7月24日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090724k0000m040135000c.html

賃貸住宅の更新料は無効 借り主勝訴の初判断 京都地裁 - 7月23日
http://www.asahi.com/national/update/0723/OSK200907230099.html

マンション更新料は「無効」 京都地裁が初判断 - 7月23日
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090723/trl0907232001008-n1.htm

賃貸住宅、更新料は無効=保証金も、家主に返還命じる - 7月24日
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009072300896

賃貸マンションの更新料は無効  京都地裁、全額返還命じる - 7月23日
http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009072301000498.html


 ちなみに、不動産鑑定評価における更新料の位置づけは、
 「適正な賃料と実際に支払っている賃料とが乖離している場合(周辺の賃料相場より
 支払っている賃料が安い場合)、契約満了を契機に集約的に徴収される一時金」
 とされています。
 つまり、あくまでも「借り得」の存在が前提となっています。

  ※借り得とは・・・ 
  賃料は一度契約するとなかなか値上げ・値下げできない特性があります
  (賃料の遅効性・粘着性)。
  周辺の不動産の価格が年々上昇傾向にある場合には、新規に契約する賃料も上昇して
  いきますが、この時、契約を長期間継続している場合には周辺の相場より安くなります。
  これが「借り得」です。

 不動産鑑定評価では、地域の慣習や「借り得」の有無を判断基準として、更新料の必要性や
 その額を検討しています。

吉田 享祐


時事NET vol.3「謄本手数料値下げ!」

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2011年度より、不動産登記簿謄本の交付手数料を現在の1,000円から
700~800円に引き下げるようです。

 これによって不動産取引の活性化を狙っているそうですが、果たして・・・。

【一般の人・企業にとっては?】

 登記簿謄本は不動産の売買・相続・融資・評価の際には必ず取得しますので、
 一般の人や企業も無縁ではありませんが、直接取得するケースはほとんどありません。

 インターネットバンキング等の金融機関から融資を受ける際に、直接金融機関と
 やり取りしている方は取得したことがあるのではないでしょうか。 

 実務上は、依頼した不動産鑑定士、司法書士、税理士等が業務の一環として代行取得し、
 報酬額に実費を上乗せして費用を請求しています。

  ※稀に、不動産売買の際にご自身で所有権移転登記をするという猛者がいますが、
   かなり手続きが煩雑で、全てを自分でやるにはかなりの手間と時間を要します。

 そもそも謄本を取得するのにいくらかかるかということがあまり知られていない中で、
 謄本の交付手数料が値下がりしたからと言って、

   「じゃあ 不動産 買うか!」
   ( そうだ   京都へ  行こう! )

 とはならないと思われます。
 一般の方の購買意欲を刺激するのは厳しそうです。

 【不動産仲介業者にとっては?】

 不動産売買の場合はほとんど仲介業者が負担していますので、仲介業者にとっては
 とても大きいでしょう。
 ただ、仲介業者は自ら売買するわけではないので、不動産取引の活性化にはつながりません。
 この値下がり分をエンドユーザーに還元すれば・・・。

 【不動産業者・建設業者にとっては?】

 不動産を直接取引している不動産業者や建設業者はどうでしょうか。
 不動産取引の場合、ウン千万円~ウン十億円という金額が動く中で、
 登記簿謄本の交付手数料は一案件でウン千円程度であり、ウン百円安くなっても
 相対的にはあまり魅力的ではありません。

 しかし、業者は膨大な数の不動産を扱うので、

 チリ 小額も積もれば多額になる!

といったところでしょうか。

 なにはともあれ、この値下げによって不動産取引が活性化し、業界自体も、日本経済全体も
 上げ潮ムードになってくれることを期待しています。
 不動産鑑定をご依頼される方もLittle Happyですしね。

 ただ個人的には、法務局で小銭がジャラジャラになるのはちょっとシンドイです。
 なにせ、財布に小銭を入れず、ポケット直接IN派なので、
 パンツが下がっちゃうリスクを背負うことになりそうです。

 法務省は15日、法務局の窓口での不動産登記事項証明書(登記簿謄本)の交付手数料を2011年度から、現行の1通あたり1000円から、700~800円程度に引き下げる方針を固めた。窓口交付の手数料は現行の算定方法となった1985年以来上がり続けており、値下げは初めて。(共同通信 09.07.16)


謄本手数料2、3百円下げ 不動産取引活性化狙う - 7月16日
http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009071501001208.html

吉田 享祐

住宅ローン金利 【7月適用分】

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住宅ローン関連 7月適用金利のまとめ



  三井住友銀行 

       (変動金利/固定金利)
    変動 2.475% → 2.475%
    固定 3年 3.30% → 3.35%
    5年  3.60% → 3.65%
    10年  3.90% → 3.95%




三菱東京UFJ銀行 

       (変動金利/固定金利)
    変動 2.475% → 2.475%
    固定 3年 3.30% → 3.35%
    5年  3.60% → 3.65%
    10年  3.90% → 3.95%
    20年  4.75% → 4.85%

    両行とも変動は変わらず。
    固定は三菱東京UFJの20年固定で
    0.1%UPのほかは、いずれの期間も0.05%UP。
    各金融機関とも固定は軒並みUPの模様。今は変動を売り込み、金利上昇を待つ態勢か。
    しかし、一方で長期国債、長プラが下がったことを反映して、来月はDOWNの可能性が高い。




 フラット35
    りそな 3.21%→3.14%
    みずほ 3.21%→3.04%
    三井住友 3.95%→3.96%
    SBIモーゲージ 2.99%→2.82%

   長期国債に連動して主にDOWN。
   今月でりそなとみずほに差が出た。
   都市銀行ではみずほが最も低い。
   金融機関の意欲の差から各行の
   金利差が広がった。




新発10年物国債
    応募利回り 1.527%→1.354%

   H21年に入ってここまでは上昇傾向
   で推移してきたが(1.284%→1.527%)
   6月から7月にかけては大きくDOWN。




  長期・短期プライムレート
    短プラ  1.475%→1.475%
    長プラ  2.10%→1.90%

    短プラは6ヶ月連続でEVEN。
    長プラは大きくDOWN。年内はほぼ
    下落基調で推移している。



吉田 享祐

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