不動産鑑定
証券化対象不動産
昨今、不動産の証券化市場が進展し、その規模は拡大していました。
平成20年頃の、いわゆるファンドバブルが弾けて証券化プレーヤーは一部淘汰されつつありますが、不動産取引市場において一定のポジションを確立しています。
不動産鑑定は、適正な売買価格を、第三者として客観的に評価することにより、利益相反を回避し、不動産証券化市場全体の信頼性を確保するために、重要な役割を果たしています。
◇精度の高い収益価格の試算
証券化不動産においては、対象不動産から将来得られると期待されるキャッシュフローそのものが証券の裏づけとなります。
したがって、現在と将来におけるキャッシュフローの精細な分析が必要です。そのため、現在入居しているテナントの賃料水準が妥当かどうか、将来、テナントが退去したとき、すぐに次のテナントが見つかるかどうかなどの調査・分析が重要となります。これに伴い、評価手法としてDCF法による収益価格が重視されます。
◇証券化対象不動産の鑑定評価の必要性
投資家保護の観点から、客観的な評価をおこなうことができる専門的知識と豊富な経験がある中立的な不動産鑑定士による不動産鑑定が必要です。
◇不動産鑑定の効果は?
(1)投資家の投資判断の指標として
(2)運用者や所有者(オリジネーター)の意思決定の指標
(3)利益相反取引に対するチェック機能
(4)発行証券の基準価格の算定根拠
(5)証券格付機関による格付の参考資料
◇不動産鑑定を取得しておいた方がよい場面とは?
(1)証券化対象不動産の取得、売却時
(2)信託設定をおこなう場合に、信託設定時
(3)金融機関から借入れをおこなう時
(4)有価証券届出書に投資状況として対象不動産を記載する時
(5)運用期間中における対象不動産の時価を報告する時
◇必要となる資料は?
(1)証券化関係者等を示す証券化スキーム図
(2)物件案内図
(3)全部事項証明書、公図写し、建物図面等
(4)テナントおよび賃料等の一覧(レントロール)
(5)賃貸借契約書(各区画、駐車場、看板等)
(6)建物竣工図
(7)建築確認通知書写し、検査済証写し
(8)固定資産税・都市計画税の評価証明書
(9)損害保険料に関する資料
(10)エンジニアリング・レポート
(11)管理に関する契約書
(12)水道光熱費関係の収支に関する資料
(13)借地権がある場合、借地契約書、覚書等
(14)共同ビル、区分所有建物の場合、協定書、管理規約等
(15)境界確定に関する資料 など



